プロフィール

Taka

Author:Taka
旧ブログ「Infinite Harmonics」から引越してきました。

ギターや日常生活、腎臓機能保存の食事療法(現在の制限は1日あたり、タンパク質30g、塩分6g、カロリー1800kcalです)についての独り言を中心テーマにしています。2012年、IgA腎症と診断され、扁摘パルス治療実施。現在保存期。

拙いギター演奏をYouTubeにて公開してます。

Facebook: https://m.facebook.com/dilbert4216

最新記事
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード

「安全性に問題のない建物」など殆ど無い

クライストチャーチの被災者の救出作業が打ち切られるとのニュースがありました。

行ったことはありませんけど、Ogarinさんも大好きだったニュージーランドでの災害には心苦しいものがあります。

不幸に見舞われると、怒りや悲しみをぶつける対象が欲しくなります。

今回、ニュースなどで、多くの犠牲者が出た特定の建物の「安全性」に問題があったのではないか、と言う報道がされています。

その建物が安全でなければ、安全を確保できなかった所有者、管理者、警察・消防、建設許可官庁が責任を取るべきだ、と言うロジックがあるのでしょう。

でも、僕は「安全性に問題のある建物」と一言で言い切るのは何だかしっくりきません。

現実の建物は、ものすごく多くの仮定の上に成り立っています。建設時の耐震基準が違っていれば、結果としての耐震性は変化します。

耐震基準は建物をモデル化し、設計はこのモデルを出来るだけ反映する実体物を計画します。この段階で、モデルには表現できない、様々な建築要素が追加され、既に建物は計算上の特性とは異なる性質をもちます。

施工条件や施工品質も大きく影響します。

設計や施工プロセスの、こういった変化に対応するために「安全率」と言う概念がありますが、これも単なる経験値でしかなく、現実に起こる地震にどのように反応するかは、全く未知数です。

倒壊した建物が、倒壊しなかった建物に比べて耐震性が低かったというのは確かです。しかし、それが現行の耐震基準を満たしていたかいなかったかは、よほどの幸運でもない限り、もう分かることはないでしょう。

「ひびが入っていた」「ギシギシ音がしていた」と言う発言もあったようですが、それらが構造にどのような意味合いを持っていたかは検証できず、したがって、それがあたかも明らかな欠陥であったかのように報道するのは、その真偽はさておき、無責任と言えます。

確かに日本人の方たちが多くおられた建物は、一見耐震性が小さいように見えます。でも、上っ面で「耐震性」や「安全性」をうんぬんするのは軽率だと思います。

また、生存者のコメントで「床が落ちた」と言うのがありました。多分、低層階の柱がせん断破壊したことで、各フロアがパンケーキのように折り重なって倒壊したのではないでしょうか。

僕がアメリカにいた頃、阪神淡路大震災の1年前だったでしょうか、ロスアンジェルス郊外のノースリッジを中心と知る大きな地震が発生し、多数の被害者と被害が出ました。

それでも地震の影響を本当に抑制するのは高度な設計・施工技術と言うよりも、建物が低層であり、建物周りに十分なオープンスペースがあること、と感じました。

日本の大都市には現在の耐震基準を満たさない多くの建物(事務所、工場、住宅)が密集しています。

都会の密集地で、クライストチャーチのCTVビルのような建物が一つ倒壊したら、果たしてどれくらいの犠牲者が出るのでしょうか?

日本の建物は例え「耐震性」があったとしても、戦後の成長第一主義、効率第一主義の結果、見捨てられてきたずさんな都市計画の結果、とてもとても「安全」なものではないのです。
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント